
不倫の慰謝料請求をされて、訴訟前で示談ができずに裁判となるケースも多くあります。
裁判手続となった場合、まずは主張と書証(書面の証拠)が提出されて争点が整理されます。
ある程度争点が整理された後、裁判の終盤で尋問手続が行われます。
不倫裁判においては、審理を終結する前に行われることが一般的です。
また、通常は証人尋問、本人尋問の順番に行われます。
具体的には、
1 不貞行為をした配偶者
2 慰謝料請求をする配偶者
3 不貞行為をして慰謝料請求を受ける第三者
の順番に行われます。
それぞれの尋問では、主尋問、反対尋問、補充尋問という順で尋問されます。
主尋問は、基本的に自分の側につく弁護士からの尋問になります。
反対尋問は、相手方につく弁護士からの尋問です。
補充尋問は、裁判官からの尋問です。
主尋問と反対尋問は、何度か交代しながら行います。
再主尋問、再反対尋問、再々主尋問、再々反対尋問などと言われます。
尋問手続はほぼ半日要しますし、事前の準備もかなりの負担がかかります。
しかし、特に裁判では本人の声を判断者である裁判官に聞かせられる大切な機会ですし、裁判官の裁量で決められる慰謝料額にも大きく影響します。
和解できずに判決となる場合には、極めて重要な手続です。